福井の天神講とは?天神様の掛軸に焼きガレイお供えすると頭が良くなる!?
今月の1月25日は天神講。
焼きガレイを食べる日です。
「え、何それ? 知らない!」
今回は、福井県以外の方にはほぼ馴染みがないであろう風習の天神講についてご紹介いたします。
天神講とは
「天神講」は「てんじんこう」と読みます。
天神とは、学業の神様である菅原道真公のことです。
天神様を祀った神社は全国各地にあって、太宰府天満宮や京都の北野天満宮は特に有名ですよね。
そんな道真公の祥月命日である2月25日や、毎月25日に行われる祭礼を【天神講】と呼びます。
福井の天神講
福井では、その家に初めて男の子が生まれると母方の祖父母から天神様の掛け軸が贈られる、という風習があります。
その掛け軸を年明けから床の間に飾り、掛け軸を片付ける日には焼きガレイをお供えします。
その天神様の掛け軸を片付ける日=焼きガレイをお供えする日が、天神様の月命日である1月25日なのです。
天神様をお飾りする期間:1月1日~1月25日
お正月からお飾りするものですから、お家によっては鏡餅やお神酒をお供えすることも。
でも、焼きがれいをお供えするのは、最終日の1月25日だけです。
このように一般家庭で天神様を飾って拝むような風習があるのはごく一部だそうですが、「天神講」でネット検索してみると、福井以外でも新潟県燕市や山梨県の忍野村、富山県などがヒットしました。
天神様が、古くから日本各地で親しまれていることがよくわかります。
気になった方はぜひほかの地域の天神講についても調べてみてくださいね。
なぜ天神講で焼きガレイなのか
焼きガレイは天神様にお供えした後、子供の無病息災や学業成就を願いながら家族で食べます。
「なぜ焼きガレイなのか」については、庶民の手に入りやすい尾頭付きの魚であったからとか、道真公の好物であったからなど諸説あるようです。
お魚屋さんの観点からいうと、天神講の焼きガレイとして使われる赤ガレイは、ちょうど冬が旬。 産卵の時期ですので、子持ちの赤ガレイも出回ります。
冬に身が厚くなり美味しくなるからこそ、大事な神様にお供えするとも考えられます。
昔の人はきっと今よりも食べ物の旬に敏感だったでしょうから、もしかしたら時期に合わせた一番のご馳走だったのかもしれません。
1月25日には焼きガレイを
福井の1月25日は、魚屋さんはもちろん、スーパーなどでも大量の焼きガレイが売られます。
土用の丑の日に、うなぎの蒲焼が大量に並ぶのと同じような状況です。
ですので、家に男の子がいなくても、掛け軸を飾らなくても、この日はスーパーに行ったら焼きガレイを買っちゃう人が多いのかも知れません。
寒さ極まるこの時期に「今日は何食べよう?」とお悩みなら、ぜひ旬の焼きガレイを召し上がってみませんか?
受験シーズンの方なら、ぜひ学業成就のお願いもしてみてくださいね!
越前赤かれい 1パック(1枚入り)【冷凍】
560円(税込)